２０００年９月６日
ロシア連邦共和国大統領 ウラジミール・プーチン殿
原水爆禁止岡山県協議会
ロシア原子力省の発表によれば，貴国は，８月末から９月初めにかけて北極圏のノバヤゼムリャ島で３回にわたり未臨界核実験を実施した。
ロシア政府は，「包括的核実験禁止条約（ＣＴＢＴ）に違反しない」と強弁している。しかし，８月に行われた原水爆禁止世界大会がその宣言で「未臨界実験を含むあらゆる核実験の禁止」を強く要求したように，核兵器の開発・実験はもとより，核兵器そのものの全面禁止・廃絶は世界諸国民の共通の要求であり、今回の実験はこの人類の反核平和の願いに対する真つ向からの挑戦である。
今年春の核不拡散条約（ＮＰＴ）再検討会議では，ロシアも他の核保有国とともに「核兵器廃絶」を達成する「明確な約束」を受け入れ合意した。本日から開始された国連首脳会議とそれに続く国連総会では、その約束の履行がすべての国の政府、とりわけ核保有国の政府に強く求められている。
われわれは，今回の一連の実験に対して抗議するとともに，ロシア政府が今後一切の核実験・開発計画を中止し，核兵器廃絶の「約束」を誠実に履行することを強く要求する。